お腹や胸の違和感、それは動脈瘤のサインかも
大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)は、全身に血液を送る太い血管「大動脈」の壁が、動脈硬化などの影響で弱くなり、こぶ状に膨らんでしまう病気です。
胸部や腹部にできることが多く、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。
しかし、一度破裂すると命に関わる非常に危険な状態となるため、早期発見と治療が重要です。
検診や他の病気の検査中に偶然見つかることも多く、定期的な画像検査が予防につながります。
予防するには

コレステロールや中性脂肪を正常に保つことで、動脈硬化の予防になります。

喫煙を避け、ストレスをためない生活と適度な運動を心がけましょう。
多くは無症状ですが、大きくなると胸や背中、お腹に鈍い痛みや圧迫感を感じることがあります。破裂時には突然の激しい痛みとショック症状が現れます。
高齢者、喫煙歴のある方、高血圧や脂質異常症を持つ方、家族に大動脈瘤の患者がいる方はリスクが高まります。
超音波(エコー)検査、CT検査、MRIなどの画像診断で診断します。定期的な検査が早期発見のカギです。
残念ながら自然に元に戻ることはありません。経過観察が可能なものもありますが、一定の大きさを超えると手術が必要になります。
手術(人工血管置換術)や、カテーテルを使ったステントグラフト内挿術などがあります。動脈瘤の場所や大きさ、患者さんの状態によって選択されます。